ストレスの多い毎日、ふとした瞬間にリラックスできる時間を作りたいと考えていませんか?
疲れた心と体をリラックスさせたい、日常にちょっとした癒しを取り入れたい、そんなときに「お香」はピッタリです。特に忙しい日々を送る20代後半、30代の女性にとって、お香は自分の時間を大切にするツールとして人気が高まっています。
お香の香りが心と体をほぐし、家でも気軽にリラックスできます。
「お香を試してみたいけれど、どれを選べばいいの?」
初めてのお香選びには、多くの種類や香りがあり、迷うのも無理はありません。香りの強さやタイプもさまざまで、初心者にとってはハードルが高く感じられることもあります。
本記事を読んでいただくことでお香の基本知識を知った上で最適なお香を選べるようになります!
お香の歴史は、古代エジプトやメソポタミアで宗教儀式に使われたことに始まります。神殿での浄化や供物として香木や樹脂が燃やされました。
その後、紀元前1500年頃にインドで宗教的な儀式や瞑想に導入され、中国では漢代から儒教や仏教の影響で日常に広まりました。日本には6世紀頃に仏教とともに伝わり、平安時代には貴族文化で香道が発展。現在では、宗教的用途に加えて、リラクゼーションやアロマテラピーとしても幅広く親しまれています。
「お香」という言葉が指し示すものは幅広く、代表的には7種類ほどのさまざまな形状のものを含みます。
①線香(せんこう):
最も一般的なお香。室内線香、仏事線香など、目的によって様々な種類や長さがあります。
②香木(こうぼく):
天然の香木(沈香や白檀)をそのまま使用。焚いて香りを楽しむ高級な香料で、香道などで使用されます。
③焼香(しょうこう):
粉末状や細かい粒状のお香。仏教の法要や儀式で香炉に入れ、手でつまんで焚きます。
④匂香(においこう):
香り袋や衣類に入れて、香りを移すために使うお香。燃やさずに、乾燥させた香料を楽しみます。
⑤練香(ねりこう):
練った香料を形にしたもので、香道や室内で香りを楽しむために用いられます。香りが長持ちします。
⑥抹香(まっこう):
粉末状の香料で、仏教の焼香として使われます。香炉に入れ、火をつけて香りを立てます。
⑦塗香(ずこう):
仏教の儀式で使われる粉末状の香料で、体に塗り清めるために用います。
実は「お香」と「線香」には明確な区別がありません。趣味嗜好の用途で使われるお線香は「お香」、仏事はそのまま「線香」と分かりやすく言い分けているだけなのです。
お香とアロマは、本来どちらも天然香料が用いられており、気持ちを落ち着かせたり、リフレッシュしたりする効果が期待できます。
アロマは花・木・果皮などから香りの成分を抽出しているのが特徴。
一方、お香の原料は木・木の実・蕾などの粉末です。
香りの雰囲気は違えど、どちらも気分を変えたいときに使用するのに向いています。
また、香りの変化過程でも、お香は重く深みのある香りが強いため、お香が消えた後でも長く香りを楽しめる一方、アロマは最初にくる香りが強く、時間が経つにつれて弱くなるという違いがあります。
香りの好みを考慮しつつ、軽やかな香りを短く楽しむならアロマ、深い香りを長く楽しむならお香を選んでみるとよいでしょう。
・伽羅(きゃら):
最上級の沈香。非常に希少で、深く甘い香りが特徴。香道で特に重宝され、他の沈香とは一線を画す高級な香木です。
・沈香(じんこう):
東南アジア産の樹木が自然に樹脂化した香木。燃やすと甘さと辛さが混ざった複雑で上品な香りが漂います。高級なお香として使用されます。
・白檀(びゃくだん):
主にインド産の香木で、甘く温かみのあるウッディな香りが特徴。沈香に比べてやや柔らかい香りで、宗教儀式やリラクゼーションに広く使われます。
①フローラル系
花の香りをベースにしたお香。ラベンダーやローズなど、甘く優しい香りが特徴で、リラックス効果が高い。
②ウッディ系
白檀やシダーウッドなど、木の香りが主体穏やかで落ち着いた香りが特徴で、瞑想や集中時に使われます。
③スパイシー系
スパイスの香り。シナモンやクローブなど、暖かさを感じさせる香りが多く、気分を高揚させる効果があります。
➃シトラス系
柑橘系の爽やかな香り。レモンやオレンジなど、リフレッシュ効果があり、気分を明るくする香り。
⑤ハーバル系
ハーブの香り。ミントやカモミールなど自然で爽やかな香りが特徴で、リラクゼーションや癒しに使われます。
⑤オリエンタル系
エキゾチックな香り。ムスクやアンバーなど、甘さやスパイシーさが混ざった複雑で濃厚な香り。
⑦フルーティー系
果物の香りをベースにしたお香。ピーチやアップルなど、甘くみずみずしい香りが特徴で、軽やかで親しみやすい。
面倒な事前準備なしでお香を楽しむなら、コンパクトタイプが便利。セッティングの手間がかからず、スムーズに準備できます。
お香(線香)の形は主に、スティック型(棒状)、コーン型(三角/円錐型)、コイル型(渦巻型)の3種類があります。最近はビジュアル的にもおしゃれな商品が豊富に登場しており、インテリア小物としての注目度も高まっていて紙型、ロープ型などのものもあります。
リラックスタイム:
仕事の後やお風呂上がりに、穏やかなフローラル系のお香でリフレッシュ。
集中タイム:
読書や作業に集中したいときにウッディ系の香りを活用し、落ち着いた環境を作る。
朝の活力アップ:
朝や仕事の合間に、シトラス系の香りで気持ちをリフレッシュ。
初心者でも迷わない!人気ブランドと商品を紹介いたします。
日々の空気を彩る香り。
たとえありふれた日常の見慣れた景色の中でも香りに誘われて、心は旅をする。あの日見上げた空に、記憶の中で揺れている花にhibiは移ろう時間の中にそっと打つ小さな句読点。香りを楽しむ心を、いつもポケットに入れて。
日常に10分、自然のアロマを。マッチを擦るように火をつけて、立ちのぼる自然の香りに身をゆだねて。hibiは、着火具がなくても手軽に使えるお香スティック。
淡路島のお香と、播磨のマッチ。兵庫県のふたつのものづくりの伝統が出会って生まれました。
毎日使いたい、スタンダード。
長い年月の間、産地で毎日作られているスタンダードなものを使いやすい大きさ、使いやすい量、近くに置いておきたいパッケージに工夫して作った毎日使いたいアイテムをとり揃えました。
長く愛されるものにはどれも理由があり、暮らしの道具や文化的なものなど、“使う”ということを考えて作られたものばかり。
デザインをして新しいものを作るのではなく、今あるものをよりよくする。シンプルで飽きのこないDailyをお楽しみください。
今日も一日いい日でありますように。
Daily はじめてのお香セット(香台:木製)
2つのテーマから選べるお香に、香台とマッチがついた、お香を始める方にぴったりなセットになっています。これからお香を始める方や、ギフトとしてもおすすめです。
空気を彩る新しい香りのカタチ。
「Ku【クウ】」は火がついていなくても香りを放つ和紙のお香です。淡路島のお香産業がもつ高い技術により、和紙に香料を含ませて漉(す)くという技法で誕生しました。
日本には古くから何処からともなく漂ってくる香りを楽しむ、空薫(そらだき)という文化があります。壁に飾って空間を彩ったり、手紙に添えて大切な人に香りを届けたり、焚いてくゆる香りを楽しんだり。
お香と和紙が出会い、暮らしに寄り添う新しい香りのカタチができました。
①香炉(こうろ)
お香を焚くための器。香の種類に応じた様々な形があり、線香用、焼香用などに分かれます。
②お香立て
線香やコーン型のお香を立てて固定するための道具。香炉に入れたり、単独で使います
③灰
香炉に敷いて使う灰。お香を安定して立て、香が消えないようにします。(※②お香立てによって不要なものもあります。)
➃火をつける道具
マッチやライター。お香に火をつけるために使います。(※hibiはマッチ型のお香のため必要ありません。)
準備: お香ホルダーや耐熱皿を用意し、お香を安全に楽しむための環境を整える。
火をつける: 火をつけて香りを楽しむまでの流れを分かりやすく解説。
安全な使い方: 火の取り扱いや換気についての注意点を提示し、安心して使用できる方法を紹介。
・火の取り扱いに注意
お香は火を使うので、必ず燃えやすい物から離れた安全な場所で焚きましょう。お香が完全に消えるまで確認しましょう。
・換気をする
お香を焚いた後は部屋を適度に換気し、煙がこもらないようにします。
・子供やペットの手の届かない場所で使用
お香は高温になるため、子供やペットが近づかないように注意が必要です。
・長時間焚かない
お香の香りが強すぎると気分が悪くなることもあるので、適度な時間で楽しむようにしましょう。
今では線香の約8割の生産シェアを誇り、日本一の生産地となっている淡路島だが、線香の生産が始まったのは江戸時代後期です。遡るとその生産技術を淡路島に伝え、戦前まで国内最大の産地だったのは大阪・堺です。
鎖国当時、中国大陸からの貿易品である香木は貿易港のある堺から輸入されていました。公家や寺が集まる京都や奈良に運びやすいという地理的要因、仏壇の一般家庭への普及も手伝って堺のお香産業は時代とともに繁栄していったのです。
江戸も終わりに差し掛かる1850年に、淡路島西部は堺と気候が似ていることから産地としての可能性を見いだされます。季節風により漁に出られない時期に家内工業が発達し、淡路島にも線香職人が次々と生まれていきました。
そんな中、太平洋戦争によってお香産業の状況は一変します。戦火により堺のまちは焼けたことにより皮肉にも、弔いのためのお線香が必要なときに、線香をつくることができませんでした。そんな時期に堺から多くの職人が淡路へと移ってきたといいます。
昭和30年代半ばには淡路島は線香生産量日本一となり、現在では全国生産量のうち約7割を占めています。兵庫県線香協同組合は、平成17年度から「あわじ島の香司」というブランド名を通じて、日本の香り文化や安心安全な技術力に裏付けされた品質の良い「線香」として、世界に通じるブランド力の向上を図っています。
線香の一大産地で創業83年を迎える株式会社大発の代表下村暢作(しもむらちょうさく)さんは、淡路島に14人いる香りのマイスター・香師の一人です。
大発株式会社 代表取締役 下村暢作
▷ 淡路市|香りの島に生まれて。協業からはじまる伝統産業のみらい
私たちは2011年から産地を巡り、さまざまなつくり手と出会う中で、たくさんの商品開発や国内外へのPRを行ってきました。
「Hyogo craft」は、そんな活動を束ねて始まった、兵庫の地場・伝統産業から新たなライフスタイルを生み出していくローカルクラフトプロジェクトです。
職人との商品開発から、産地や地域文化を紹介するメディア、商品の販売、使い方の提案をするオンラインショップまで。心を込めて生み出された、長く愛せるものをお届けしています。
作る人と使う人、伝統と日常、モノと物語など、さまざまなものが重なる交差点に。
そこには便利や快適を超えた、豊かな暮らしがあるはずです。